

富木先生は科学的に合気道の技術を分析して我々を教授してくださった。無心塾は冨木先生の教えを帰納法による分類と演繹法による創案と位置付けて練習方法を作成しました。写真は競技合気道の技法について体系化したチャート図を講義にて解説している冨木先生。
合すべて構造化してスムーズな流れのもとにつながっています。
平たくのべれば、「まとめる帰納法」と「創案する演繹法」の循環。それが無心塾的練習体系。
冨木先生は稽古法が無限に進化することを教えてくださった。手首に組つかれた7本の形が進化したのはその一つの例である。私が大学1年生の頃は上段の崩しと移動は円であった。「分銅をくるくる回し手を放すと飛んでいく」と当時の形の理合を解説された。
円転の理合での7本の崩しは、植芝先生の技法に近く形だけの会派では現在も多く見ることができる。大庭先生は私が卒業してから裏技の中段の崩しで初心者には崩して回りながら握られた手と反対の手により相手との隙間をつくらせずに相手の肘をつかみ引き付けて崩すように指導された。その意図は他流派出身の新人にも覚えやすいようにとの配慮からであろう。その時代だけしか稽古していない人はなぜ形が変わったかについて知っておいたほうが良い、時間があればだが。
1月6日の技法解説
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形だけの会派は植芝師範の行った稽古を同じように行うので、昭道館連盟のような技法の整理と分類による構成は行わない。
富木師範は大東流、起倒流、合気会(植芝流)の技を機能法により整理、分類し体系化した。その科学的な分類と統合法を用いて昭道館連盟師範の成山師範は昇級の形を創案した。
動画は手首を持たれた場合の合気道の技で8級、7級の形である。
この形は初心者に合気道のわざをわかりやすく分類して、説明しながら練習するのに非常に優れた構成となっている。特に形だけの会派の人には馴染みのある技法ばかりであるので学びやすい。
1、当身技 2、関節・肘技3、手首技
以上の分類で技が構成されている。
動画1は相構えの技
1、正面当て(当身技) 2、押し倒し(関節技)3、小手返し(手首技)
動画2は逆構えの技
1、相構え当て(当身技)2、引き倒し(関節技)3、転回小手捻り(手首技)
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競技合気道の対徒手 乱取り基本の形は「当身技」「関節・肘技」「手首・浮技」で構成されているので、級の過程を学んだ者は同じ分類と構成の組み立ての形を学び安い。
驚きの稽古法を創案しました。
名人の技法がみんなで共有出来る-手刀・掌底崩し
植芝、塩田先生の相手が触れた瞬間に相手を投げる映像化を見た人々が多いと思います。あれは弟子が洗脳されているからであんなことは実戦では無理!とアスリートは思うでしょう。ところが冨木先生の創案された手刀動作の技法をつかrば誰もがユーチューブの画像のように相手を崩せるのです。冨木先生が名人の技術を一生かかって探求するのではなくて、誰もがもっと合理的に学べる稽古法の確立が大切であると言われました、まさに遺訓を実証したのが10月中旬に披露した手刀・掌底崩し、短刀コントロール稽古法です。
冨木先生の科学的練習法を参考にして、乱取り練習にシステム練習、連続技を組み合わせたモジュール練習、boxingのような攻防効果のある当身のジャブ練習を創案しました。
格闘技好きには面白くて妙味のある稽古法です。
無心塾は基本の実力を構築する鍛練棒による稽古法を指導しています。
鍛練棒。庭に転がっている杉の木を適当な大きさに切りやすりで握りやすくした棒。門弟の何名かに進呈しています。
この棒で手刀動作を鍛練します。
構造法鍛練、剣の理合いをシンプルに表現した動作で、直線的に振る。姿勢を正しく体の歪みをただすことを意識した動作である。この鍛練で、合気道に必要な基本的な筋力とスピードをつけることができる。
つくり鍛錬法、剣の理合いを柔に融合変容した美しい動作を見本にして鍛練する。柔らかく手首の返し、腕のひねりを意識して反復する。錬棒は2本用意するとよい。1日15分この動作をゆっくりと、早くの2パターンにわけて鍛練するとよい。
形は美しくあるべきです
武道の形は基本を表しています。理想を表しています。基本は柱であり応用への柔軟を示唆します。
武道の形はすべての技芸の様式美を追究する鍛錬法に通じています。舞踊、歌舞伎、能、狂言と共有する様式美の探求にも通じています。
舞うように投げ、制御する。
合氣道の演武は様式美をも表現し多くの鑑賞者を魅了します。
無心塾は入門初期は美しく演武することを学びます。
中期は美しさを損なうことなく効く技法の鍛錬に移行します。
後期は形と乱取りの両鍛錬により武道としての強さを鍛錬します。
無心塾の手刀動作は究極の様式美
面を打つ、喉を突く、横面を打つ、水月を袈裟に切る、転体して打ち込む、かわして打ち込む。これらの手刀動作は運足の移動と一体にあり
静寂、気迫、優美、華麗なる動作の連続です。
膝を緩ませながら臍下丹臀を軸に動作します。脱力をしながら指先の指先の美しい打ち込みはしなやかに直線、曲線の軌跡を描きます。
手刀動作の舞は毎日の鍛練と修行によりその深い味わいを感じることができます。
手刀動作の鍛錬法は高速動作、スロー動作、通常動作の3つの稽古法があります。ブログ「弱者のための合気道」「newaikidou 」に掲出しています。
無心塾の手刀崩しには小野派一刀流の切り落としが含まれる。 https://youtu.be/fhwA-GiR2fY
形会派の両手もち、袖取りに対する技法をわかりやすく、ゆっくり見せます。もちろん打撃に対する技法のために。まずは形から
https://youtu.be/zMkG9RixUW4https://youtu.be/zMkG9RixUW4
形だけの会派が行う両手、袖取りに対する崩しの技法を動画でゆっくり見せます。手刀を使うさいに手首の返しの反力をより効果的にするために相手が握ってくる瞬間に反対側に手首をひねるとところが要点です。
ということはそうした反力が自然に出るように何百回とシャドーを繰り返すことで限定された状況以外の場面で意識せずに使えるようになります。動画では相手の重心を前後に崩すさいの手首の使い方を見せています。
https://youtu.be/Ki_KAs9O7WMhttps://youtu.be/Ki_KAs9O7WM
手刀、掌底捌きの意義
無心塾合気道は手刀捌き、掌底捌き、手刀崩し、掌底崩しを稽古メニューに組み込みました。
競技合気道をの各支部は富木謙治先生が創案された手刀合わせ、掌底合わせを稽古法の基本メニユーに組み込み稽古の前半に行うようになっています。
この稽古法により間合い、目付け、姿勢、運足の基本の養成が成されます。競技合気道の会派である昭道館合気道の各支部ではさらに手刀合わせによる相手の攻撃に対する正中線防御、横面打ち、蹴りに対する手刀、掌底による防御法を基本メニユーに組み込んでいます。
無心塾では手刀、掌底による様々な防御方法を習得するために稽古時間を敢えてこの技法のために割きメニユーを作成しました。
1,無構えから相手が構えた瞬間に手刀により前後左右に崩すメニュー、相構え、逆構えを受け取り交代により行ないます。
2,無構えから相手が掌底で構えた瞬間に手刀崩しと同じ崩しを掌底により行います。
3,手刀、突き、蹴りに対する防御法
体捌き、合掌受け、片手による手刀、掌底による防御を行います。
4,手刀攻撃、突き攻撃、蹴り攻撃に対する手刀、掌底制御
5,自由に攻撃させて手刀、掌底による制御と崩し
以上のメニユーにより無限定の攻撃に対する防御技術を修練します。
手刀、掌底による制御技法は合気道の精妙な技法が集約されており、競技合気道の各支部は富木謙治先生が創案された手刀動作で十分に手刀動作を学んでいます。したがって、面打ち、突き、蹴りによる無限定の攻撃に対する防御の引き立て稽古はスムーズに導入しやすいと言えます。
脇固めは合気道の代表的な関節技です。
プロレスで藤原組長が体重をかけて自分のひじをのせて倒れ込むが 、相手の手首がかえっていないからまったく決まっていない。
合気道の脇固めは瞬時に決まる非常に危険な技です。
形の会派である合気会の演武ではあまり脇固めを見ない。 押し倒しは多いのだが。 現在の合気会の形は晩年の植芝盛平先生の形が中心となった稽古だ からかもしれない。養神館は
植芝先生の若い頃の弟子だった塩田剛三先生が脇固めを稽古のメニ ユーに入れていたので演武でも使われている。 また養神館系の乱取り会派である合気道SAは徒手乱取りの主要な 技法に脇固めを駆使している。
動画は競技合気道の手首にくみつかれた7本の投げの形、 中段の応用技と乱取り基本の形である。 重要な要点は手首を返して肘をのせて決めることではなく、 返した手首を肘で挟んで制御することである。
短刀乱取競技で脇固めはよく決まる技であるが、誰もが使う技なので、短刀側の防御は固い。動画では森本選出がかけているが戸田選手のパワーがはじめの攻撃に耐えている。その瞬間、森本選手は右の握り手を滑らして深く握り腰を入れて崩している。
2回目は右手を攻めて相手の左手が防御のために出てきたところを握り対角に踏み込み腰を入れて相手を崩しています。
https://youtu.be/NzOB3MIMYIA
短刀乱取り競技における脇固め
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リンク
乱取りでの脇固めは相手の手を握ってかけるが、打撃や当身のジャブに対してハンドスピードが速い相手には握る時間さえ反対の手がでてくるのでリスクがある。
こうした相手には自分の脇ではさみながら移動することでリスクを軽減できる。
形だけの稽古をしていると、こうした技法の応用は身につかないのである。形は「再現性」の世界である。合気道の形は一撃必殺を想定して考えられているから、我慢される、防御される反撃される、以上の状況を想定した形稽古は見られない。競技スポーツは相手の反撃や防御を分析して戦術や技法を創案するから進化するのである。
植芝盛平先生のやった通りを再現するために稽古するのでは格闘技としては限界がある。
実戦に役立たないといわれている合気道を学び続けるのか?
格闘技として実戦に使うにはボクシング、キック、空手、柔道、柔術が一番てっとり早い。私は大学では体育会で競技合気道を授業そっちのけで稽古した。全国学生合気道競技大会では優勝を争うチームのポイントゲッターでもあった。卒業しても継続して稽古していた。ある時、事件に巻き込まれ命を闇の世界から狙われた。それから、ボクシングを学んだのである。合気道では身を守れないことがわかったからである。暴力のプロ集団に狙われたら塩田剛三先生のような多人数がけの演武のように対応できないことはわかっていた。ガッツ石松が7-8人次々とKOして警察沙汰になったことを知っていたから、まずパンチを身につけた。
そしてボクシングを学んで競技合気道との共通点に気がついた。間合いの駆け引き、移動力、これはまったく同じである。そして競技合気道の当身技との共通点も、であれば映画、赤ひげの三船敏郎のように相手に触れさせずに捌いて華麗に投げることもできるようになるのではないかと考えた。
形会派の演武会で見せる精妙な技法をどうすれば実戦で使えるようになるか、その稽古システムが無心塾の新徒手乱取りシステム稽古である。
形は美しくあるべきです
武道の形は基本を表しています。理想を表しています。基本は柱であり応用への柔軟を示唆します。
武道の形はすべての技芸の様式美を追究する鍛錬法に通じています。舞踊、歌舞伎、能、狂言と共有する様式美の探求にも通じています。
舞うように投げ、制御する。
合氣道の演武は様式美をも表現し多くの鑑賞者を魅了します。
無心塾は入門初期は美しく演武することを学びます。
中期は美しさを損なうことなく効く技法の鍛錬に移行します。
後期は形と乱取りの両鍛錬により武道としての強さを鍛錬します。
無心塾の手刀動作は究極の様式美
面を打つ、喉を突く、横面を打つ、水月を袈裟に切る、転体して打ち込む、かわして打ち込む。これらの手刀動作は運足の移動と一体にあり
静寂、気迫、優美、華麗なる動作の連続です。
膝を緩ませながら臍下丹臀を軸に動作します。脱力をしながら指先の指先の美しい打ち込みはしなやかに直線、曲線の軌跡を描きます。
手刀動作の舞は毎日の鍛練と修行によりその深い味わいを感じることができます。
手刀動作の鍛錬法は高速動作、スロー動作、通常動作の3つの稽古法があります。ブログ「弱者のための合気道」「newaikidou 」に掲出しています。
後日に。
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https://youtu.be/wFcpsRu425c